「Fun Done Learnのうた」をふりかえる〜バンドセッションとカンファレンス登壇との共通点〜
2022年いろんなことがありました。@piyonakajima と申します。
スクラムギャザリング&スクラムフェス Advent Calendar 2022の23日目です。そして、ふりかえり Advent Calendar 2022の23日目です。私は、Scrum Fest Sapporo 2022にて「Fun Done Learnのうた」という歌を作って公開しました。スクフェスはちなみに初参加でした。会社のブログに詳細を書いています。
これをきっかけに思いがけず多方面から声をかけて頂き、スクフェスで知り合ったITプレナーズさんから1時間オンラインセミナーでお話しする機会を頂きました。他にも社内外でさまざまなきっかけを頂きました。
フルリモート環境にも関わらず、チームの中で円滑に働くきっかけをもらっていたのが毎日の「Fun Done Learn」によるふりかえり(スプリント・レトロスペクティブ)でした。この素晴らしい習慣をもっと他の人にも知ってもらいたいと思っており、今回やりたかったことに1つ挑戦することができました。
また、自分の音楽制作スキルは決して高いものではないと思っていますが、音楽を通して人に何かを伝えることができ本当に貴重な経験をさせていただきました。
今日はこの「Fun Done Learnのうた」が生まれた経緯と、趣味で取り組み続けてきた自分の音楽をふりかえってみようと思います。さらに、ふりかえる中で感じた「バンドセッションとカンファレンス登壇の共通点」について話してみたいと思います。
Fun Done Learnのうた
まず初めに今回作ったFun Done Learnのうたの曲作りをふりかえります。所属していたチームのスクラムマスターからスポンサーLTの枠を5分を任された際、いろいろ話をする中で合意した受入条件が以下の通りでした。
- 他者と違うことをすること
- 観ている人に対して、スクラムに関する気づきを与えること
- 自社プロダクトの露骨な宣伝はしないこと
- 自社のアピールをすること
本番は1週間前。自分はスクフェス初参加。正直、頭が真っ白になりました。何ができるか、必死に考えた結果、自分達が日頃やっているふりかえりのフレームワーク「Fun Done Learn」のテーマソングを作るという結論にたどり着きました。
1週間で曲を作り上げるために楽器編成は最小限にとどめました。代わりにブラスをいれることで教育番組感を演出しました。ピアノでコード進行をつけるにあたっては、「馴染みやすさ」を重視したかったため、J-POPで多様される「カノン進行」(1-5/7-6-3/5-4)と「王道進行」(4-5-3-6)で構成しました。
しかしながら、毎日デモテイクを少しずつ作る中で、4分音符で作っていたメロディーを三連8分音符で全部作り直しました。これはFun Done Learn(ふぁーん、だーん、らーん)の語呂の良さが三連8分音符にハマると考えたためです。1回再生しただけにも関わらずメロディを覚えてくださった方がいたのは、この辺の狙ったことが刺さったのだと(一方的に)感じています。
音楽をふりかえる
この音楽を作るまでに自分がどのようなことに取り組んできたか。次に、自分の音楽遍歴をふりかえってみます。
学生時代からピアノ演奏やバンド演奏、曲作りを趣味でやってきました。一方でずっと続けてきたわけではなく、幾度となく辞めては続けることを繰り返してきました。中でも社会人2年目〜4年目は音楽をまったくやりませんでした。
しかし、社会人4年目で音楽を再開しています。具体的には、シンセサイザーを購入してバンドセッションに出入りするようになりました。しかし当時失恋や仕事で悩みが多く、人生を楽しむ方法を検索した時、たまたまタイムラインに流れてきたのがほとんど経験したことがなかったバンド演奏についての記事でした。
そこからプライベートの交流関係が大きく変わっていきました。数ヶ月に1度はバンドセッションを探し、1曲でもエントリーするようにしていました。最初は知らない人ばかりの場で手が震えるほど緊張しましたが、何度か参加している間に知り合いが増え、自然とバンドを結成しライブをやるようになっていました。今でもそこで知り合った人と音楽を作り続けています。
バンドセッションとカンファレンス登壇は似ている
経験が浅い私ですが、今回スクフェス札幌にて登壇し、バンドセッションとカンファレンス登壇はとても似ているということを改めて感じています。これは、3年前私が前職でIoTエンジニアをしていた頃、Node-REDユーザ会でのLT、Node-RED Con Tokyo 2019で登壇をしていた時も同じことを感じました。
私にとっての共通点は以下の通りです。
- 同じ何かに共感した人達が集まっている。(ただし、考え方や価値観は全員違う。)
- ステージに立つことはとにかく怖いし、緊張する。
- 敬意と勇気を持ってステージに立つと新しい出会いがある。
- その結果、自分一人ではできなかった新しい事に挑戦できるようになる。
イベント特有の人と人が集まったときの高揚感も全く同じです。スクフェス札幌からはまだ2ヶ月しか経っていませんが、今回さまざまな人との交流を通してバンドセッションとカンファレンス登壇の共通点を再認識したように思います。
今後やりたいこと
ふりかえってみると、自分がこれまで生きることを楽しむために必要だったことは、尊敬と勇気でした。そして、きっとこれからも必要なことだと信じています。
2022年は楽しいことも苦しいことも多かった1年でしたが、最終的には「Fun Done Learn」を体現した1年でした。先のことはよくわかりませんが、来年はこの気づきを「深める」1年にしたいと考えています。まずは来月RSGT2023、こちらも初参加の初スポンサーLTです。やっぱり緊張しますが、まずは挑戦してみようと思います。
ソフトウェアファーストを読んで
とても意訳すると、
SIerは製造業の延長で成長した。事業会社がSE部門全部もてないから丸投げする。
30年間そのモデルだった日本と、ビジネスを成長させる軸と捉えた欧米とで差がついた。
事業会社がこれから2025年の壁を乗り越えるためには「手の内化」する必要がある。
製造業の延長でウォーターフォール開発してたのでは乗り遅れる。
という客観的な事実の話から始まり、どう組織を作るべきか、どうエンジニアが成長すべきかを説いている本。
アジャイルはHowの部分。WhatのPoCや企画なしでは成り立たない。
一方でWhatだけの組織でプロトタイプだけ作って丸投げするのはおすすめしない。
企業はエンジニアを雇うべき。求人の出し方の例を記載。
エンジニアは得意となる軸を1つ持ってそこから広げていく。
複数の専門領域があると掛け算で強くなる。
現実問題すべての事業会社が内製化してSIerが不要になるわけではないだろう。 一方で、「手の内化」できた事業会社が成長するのも間違いないと思う。 アジャイルはHowのテクニックであり、そもそも何をしてどうして儲けられるのかは別の領域で企画しなければいけない。
いずれにせよ、世の中ものすごい勢いで進んでいるので、現状維持でいるとこの業界で食っていけなくなる危機感を感じた。